2024年02月01日

1月の独り言


1月は自分は1年の中で1番長く感じる不思議な月です。なので、少し心にも余裕がある?のか、毎年必ず新春浅草歌舞伎を観劇しに出かけます。今年も午前の部だけ観れました。華やかで若手のフレッシュさ力強さ、清々しい気持ちに。でもそれ以上の感想は無いかな笑。まあ、歌舞伎はそれで良いのです。色々と浄化してくれる。ありがたや。


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先日、棚を整理していたら、すっかり忘れていた1月末迄期限付きの映画チケットがあって、うわ!無駄にしたら勿体ない!何か行かねば!と選んだ映画が「カラオケ行こ!」。なぜなら原作の漫画ファンなので、気になっていたのもあり。
主演は綾野剛さんで、特に好きでも嫌いでも無いし、とりあえずどんな仕上がりか見届けてやるぞ、という気持ちで行きました。
平日の真っ昼間なのに意外とお客さんも居て。私的には原作漫画の和山先生ファンも綾野剛ファンもきっと女性ばかりだろうと思っていたのですが。。。半分以上は男性客でした。なぜ???監督のファン?邦画ファン?まあ、それはそれとして、映画が始まって数分して、ああ、これは漫画とは別物として感じた方が良いなと。雨の中、ずぶ濡れのシャツから透けた背中の刺青と合唱部の異様に美しい歌声のシーンから始まるけど、素敵過ぎるというか、中学生の岡くん役の斎藤純君は美男子で綺麗だし、原作ののほほんとした世界とはちょっとズレる。狂児役の綾野剛さんも私のイメージとは違うんだけど、でも、完璧なのです、映画の狂児としての佇まいが。
セリフなんかはまるっきり漫画のままの所もあるけど、違うところもある。自分の好きなシーンが無かったのも、あれ?って残念だけど、、、狂児と岡くんの感情の動き、関係が原作に近く、ちゃんと描かれていて、一つの映画作品として何も文句無しです。それにしても、なんでカラオケって、人が歌ってるだけであんなに面白いんだろ。愛しいというのかな。
映画音楽も良くて、エンドロールで見たら自分の好きな世武裕子さんで納得。
ラストは原作を読んでるからすんなり分かるけど初めて見る人はどうだろ?意味分かるのかなぁと思いながら映画館を後にしました。
その帰り道にスマフォを見ると、飛び込んで来たのは漫画家の芦原妃名子さんの訃報。
その理由も凄くショックで、頭が真っ白になりました。もちろん漫画も好きで、ドラマも観ました。ドラマ化になる時に芦原先生がまだ完結していない漫画をドラマにするのはどうかなと思うけど、、、みたいなコメントを見て、そりゃそうだよね描き途中だもんね、と思っていたし、ドラマの脚本家のインスタ投稿も以前から見ていて、はぁ?ナニイッテンダ?って不愉快に感じていたので、、まさかこんな事になるなんて、と。当事者では無いので何がどうなのか、真実は分からないけれど、ずーっとまえから昨今のドラマも映画も漫画原作ばっかりで、正にひとのふんどしで相撲をとるような、脚本。カメラワーク。全く漫画家の才能に頼りすぎ!って思っていました。美味しい所だけ盗んでるようにも見えるし、本当にリスペクトしてるのか疑問です。
漫画も小説も読み手が100人いたら、受け止め方感じ方は100通りで、凄く繊細な世界。それを映像というメディアの特権で一つの形にする訳ですから、ただでさえ横暴な行為で。その特権で原作者を殺さないで欲しい。
芦原先生が孤独に追い詰められて死を選んでしまった事が本当に可哀想で悔しくて。
これからこんな悲惨な事が2度と起きて欲しくない。。。
これ以上書くととんでもなくどんどん文句になりそうなので、この辺にしておきます。
今は、芦原先生のご冥福を心よりお祈りいたします。



kirinrin713kumiko at 09:29|PermalinkComments(0)無題 

2024年01月30日

フォンドーロ

古典技法テンペラ画を通して何年も前からの友人が意を決して、テンペラ画を専門としたお教室をつくる!と宣言し、本当にカルチャースクールを銀座で開校しました。
「フォンドーロ」という名前のお教室で、場所は東銀座、綺麗なお教室です。
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備品も資料も完璧です!
発起人の情熱がビシバシ感じられるお教室です。
去年の春頃から始まったのですが、遊びに来てと言われて、夏頃に伺いました。
せっかく時間を見つけて行くので、ただ遊びに行くのは勿体ないかなと思い、生徒として行く事にしました。
先生役の今村さんも同じく知り合いですが、本当に実直な研究者なので、私も基礎から習う事にしました。

しかし、なかなか時間無くて、一回目は去年の七月、そしてようやく2回目が先日となりました。
自分の都合に合わせて受講できて助かります!

前回は下地の石膏塗りで終わり、今回は乾いた石膏下地を平に削る作業です。
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木炭で黒くしてから鋼のパネルで削ります。
奥から手前に鋼を引いて、削ります。ずっと手作業。

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☝️先生の手

この作業が本当に大変、退屈で。。。時間もかかるので、かなり心と時間に余裕がないもダメです。
焦ると失敗します。

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この地味な、地道な作業が終わるとようやく石膏下地が出来上がりです。

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でも、このスベスベの真っ白な石膏下地を見ると、その作業の疲れも吹っ飛びます。
この、絵を描くまでの作業が長いのも、古典技法のテンペラ画の良いところだと思うのです。
中世の頃は工房製で、弟子がやっていたようですが。。。

で、今回のレッスンはここまでで帰宅しました。
かなり喋りながら横道それながらですが、色々と基礎を学び直せました。
それに、ずっと1人で制作していると、必ずズレるというか、自己流になってくるので、たまに、初心に戻るのは良い事です。
新しいやり方、もっと良いやり方も日々進化していて、それを教えて貰えるのもありがたいです。

次回のレッスンはまたしばらく先になってしまうのですが、これからも細々と基礎を大事にしていきたいです。

テンペラ画を習いたい方、ご興味ある方はぜひ、東銀座のフォンドーロで検索してみてください。
かなり専門的に習得できます。体験レッスンもあるようです。
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kirinrin713kumiko at 19:51|PermalinkComments(0)テンペラ 

2024年01月12日

オデッサ

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自分は昔からお芝居や映画を観てもあまり感想とかをブログに書く事無かったんですが、今年からは少し頑張って書いていこうと思います。というか、色々全般に渡って、観た物、体験した事、その時感じた事を言葉に残してみようかなと。ああ、でも、三日坊主になりそうですが。既に弱腰。。。
で、新年に観劇したのが「オデッサ」。池袋の芸術劇場で三谷幸喜作品です。
出演は柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也。
3人芝居で休憩無しの1時間45分という舞台です。
だいたい舞台って休憩挟んで3時間くらい拘束?されるので、早く終わるのは私としては最高に助かりました。
三谷作品の舞台で今迄に観たのは「オケピ」と「決闘高田馬場」くらい。どちらも千秋楽観劇。
私は三谷幸喜ファンではないので、きっとファンの方はずーっと色々と観続けていると思うので、あんまりど素人が感想を述べるのもいかがかなとは思いますが。。。でも、一言で言うなら、面白かった!三谷さんが自分の好きな世界を楽しみながら創ったんだろうなぁ、という感じ。ワクワク感が伝わってきます。こういう風に自由にラフに表現できるのは熟練の賜物でしょう。
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で、凄い面白いかと聞かれると、凄くは無い。
けど、普通に面白かったです。いや、これからこなれてくるのかな。
言語がテーマになっていて、ぶっ通しで会話劇。役者さんは凄いなぁと。しかも半分くらい英語で、日本の作品なのに字幕の出る舞台を初めて経験しました。
字幕を追いながら役者の顔を見るのは少し大変なのだけど、字幕画面もちょっと工夫してあって、楽しめます。
舞台を観ていて思い出したのは、自分もイタリアに居た時に、相手のイタリア人は日本語が分からないのを良いことに、顔はニコニコしながら、日本語でボヤいたり、文句言ったりしてました笑。
そういう、言葉の不思議さというか、外国人同士のコミュニケーションって通訳が入ると危ういなぁと。それを面白おかしく演じています。
鹿児島弁と英語がメインに繰り広げられるのも、新鮮。三谷さんは鹿児島弁を茶化してる?いや愛?うん、確かに鹿児島弁って愛嬌っていうのかな、笑いを誘いますよね。
で、さすがの三谷作品なのは、舞台セットは全く変わらずセリフだけで物語が進行していって。最後は大どんでん返しで、ワアっと終わるという。
まだ、始まったばかりなので、千秋楽に向けてもっと良くなりそうですね。
迫田さんが、余裕感たっぷり?堂々としていました。そして、ボサボサ無精髭の落ちぶれ感が凄くて、存在が笑ってしまう。
エマさんは顔が陶器みたいにずっと綺麗。あんなに競技のアスリート並みのスピードある舞台なのに、汗かいてなくて凄い。
柿澤さんはまだ手探り感があったけど、フレッシュな感じが役にピッタリな気がしました。
なぜか座席が2列目センター寄りの席をゲットして、物凄く役者さんの顔からツバから足先まで、良く見えました。
舞台ってチケット代が高くて、しかもその日に急に具合悪くならないかとか心配だし、今の自分にはかなりハードル高くなってきて。
でも、学生の頃は舞台美術のお手伝いとかして、小劇団が好きでした。下北沢や新宿ばかりウロウロしてました。ミュージカルも歌舞伎もしこたま観ました。
今はもうだいぶ離れてしまったけれど、ジャンル雑食の観劇ですが、細々続けたいものです。舞台にしか得られない感動と魅力がありますね。


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kirinrin713kumiko at 08:57|PermalinkComments(0)無題