2013年07月

2013年07月29日

黄金背景テンペラ画ー 着彩2 ー

卵黄メディウムは生ものですので、冷蔵庫で保存します。私は3、4日くらいで新しいものに変えています。なんとなく、鮮度で発色の違いがあるような気がしまして。(^^)

テンペラ画では、塗り方にハッチングという技法があります。技法っていう程のもんじゃ無いのですが。
線で描いていくというか、筆のタッチの積み重ねで陰影を出します。色でデッサンするみたいな感じでしょうか。

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筆は細いものを使います。

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描きこむと、筆先が割れてすぐにダメになるので、何本かストックしてありますが、日本は筆が高いです(>_<)

あとハッチングばかりで描いていると、親指と人差し指の付け根が痛くなります。
腱鞘炎になって辛い思いをされている先輩方を知っているので、これは、本当に気を付けながら描いています。

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こんなに小っこいのに、頑張ってくれる細筆、なんだか愛おしい(笑)

下塗りには日本画用の平筆とかも使います。

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確か、彩色に入ってから三日目くらい?のもの。少しは進みましたでしょうか。

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そして4日、5日目くらい?

あんまり変わりばえしませんね。

これもよく聞かれるのですが、制作にどの位の時間が掛かったかという質問。
いつも応えに困ります。
時間は作品によっても違うのと、日によっても描く時間が違うのと、気にして計っていないのと、描いてから、しばらく置いて再開するパターンもあったりと、様々な理由から、よくわからないのです。

そんな訳で(どんなワケだ!?笑)ここら辺で一旦区切ります~。
制作過程を記事にするのは難しいことが分かりました(^_^;)すみませぬ。

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まだ途中ですが、とりあえず…。

kirinrin713kumiko at 23:28|PermalinkComments(0)テンペラ 

2013年07月28日

黄金背景テンペラ画ー着彩ー

ようやく、色塗り。絵を描く段階になりました。
テンペラ絵具は粉状の顔料を使います。

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顔料を大理石板の上でお水で練って、それを卵の黄身のメディウムを混ぜて描きます。
写真は大理石の板と練り棒。日本画用の鉢も使う時があります。

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卵黄メディウムの作り方は、黄身の中身を空き瓶に入れて、お酢を少し混ぜます。マヨネーズ?が出来ちゃいそうですね。

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白身はどうするのですか?とよく質問を受けるのですが、私はふつ~に食べます。白身多めの卵焼きとかにして(^^)

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陶器のパレットに卵黄メディウムと水練りした顔料をおき、それを混ぜて、着彩します。

下塗りを褐色系の色で。

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ざっと、まずは着彩します。

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ご要望があり、天使シリーズを描きます。

まだまだ、先は永いですー。が、締切あるのでノンビリ描いてもいられません。(>_<)

ところで、今日は隅田川花火大会でした。

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ここのアトリエはミラクルなことに都内の様々な場所の花火大会が大小見えます。なので夏の夜は毎週のように音が聴こえ、夜空が明るくなります。

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が、今年の花火大会は、なんと!悪天候で途中で中止になりました。生まれて初めてのことです。
7時からスタートし、7時半の第二会場が始まってすぐに、ポツポツと振り出し、風がビューっと吹いたと思ったらザーザー降りの大雨と雷。空が怒っているみたいです。
しばらく、雨の中でも花火は数発上がりましたが、あまりの豪雨にシーンとなり、、。花火の変わりに、雷が夜空に光っていました。
うーん、こんな年もあるのですね。

浅草の人にとって、とても盛り上がる日なので、ちょっとガッカリさみしいですね。

kirinrin713kumiko at 00:02|PermalinkComments(0)テンペラ 

2013年07月25日

黄金背景テンペラ画ー 刻印ー

まだまだ続きます。f^_^;)

金箔面に線や模様を入れることができます。
刻印と言います。

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テンペラ画用の刻印棒と言っても、そういった物はたぶん日本では販売して無いので、テンペラ画の先生方皆さまは、手作りしています。私は不器用この上ないので、作れないです(T . T)

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代用として、革細工?用の棒を使っています。これは、以前、友人が趣味でやっていた革細工の道具を「もう、やら無いからあげる」と言ってくれた物です。
布団針やボールペンの先も使えます。

やり方は写真のようにコツコツと木槌で叩いて模様を入れていきます。

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例えばこの棒ですと、こんな感じ。

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自分なりに好きなように刻印して楽しめたら良いですね。

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つづく。

kirinrin713kumiko at 23:03|PermalinkComments(0)テンペラ 

2013年07月24日

黄金背景テンペラ画ー金箔磨きー

続きです。
金箔を張り終えたら、今度は磨きの作業です。
乾かしてから磨くのですが、このタイミングがとても難しいです。
季節によって磨けるまでの乾く時間が違うので、時間ではなく、音で判断します。
金箔の部分と金箔の貼っていない石膏部分をメノウで叩いてみて、同じ音(カンカンという高い音)になったら磨き時です。

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瑪瑙の石で出来たメノウ棒で金箔面を磨いてゆきます。

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初めは軽く前後させて、全体を軽く磨き、徐々に力を入れて磨きます。
金箔面に輝きが出てきます。

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ひたすらに…黙々と磨きます。
力を入れ過ぎると削れてしまうので、注意です。
金箔が剥がれたり、貼り損じは修復します。

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一通り磨き終えました。、フゥー、疲れました。
金箔磨きをしてハナ血が?!出た人の話を聞いたことがありますが、気持ちが分かります。
本当に金のパワーは凄いです。


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つづく。

kirinrin713kumiko at 22:33|PermalinkComments(0)テンペラ 

2013年07月23日

黄金背景テンペラ画 ー金箔はりー

いよいよ金箔はりの作業です。

まずは、金箔を張る部分にボーロ(箔下との粉)を塗ります。
これは金箔の寝床と言われていまして、このボーロ(粘土質のもの)を
ぬります。今回はは黄色のものですが、赤い色のボーロが一般的ですね。

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乾かします。表面がボコボコしていたらヤスリをかけて滑らかにします。

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金箔を置く作業に入ります。

まず、綺麗な水を用意します。
金箔を張る道具を揃え、エアコンなどの空調機は止めます。窓も閉めます。

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金箔はとても薄いので、ちょっとした風でも飛んでいってしまいます。静かな環境が良いです。でも、今の季節の無風状態は暑くてツライ~。

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箔を箔ナイフでカットします。

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箔刷毛に金箔を付着させて、運びます。
箔をはりたい部分にはたっぷりの水をのせておきます。

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ヒラリと箔をのせていきます。

片手で写真を撮りながらでちょっとクシャクシャになってしまいましたf^_^;)

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との粉の部分を水で濡らし箔を置く、という作業をひたすら繰り返し、
一通り金箔を置いたら、乾かします。

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フゥー、疲れました。一休み。

つづく。

kirinrin713kumiko at 22:08|PermalinkComments(0)テンペラ