2013年07月
2013年07月22日
黄金背景テンペラ画 ーレリーフ作りー
下地ができたら、下絵を決めます。
金箔をはる所にレリーフ(盛り上げた装飾)をしたいときは、先にレリーフを施します。
下地と同じボローニャ石膏の石膏液をレリーフの部分に少しづつ乗せていきます。
少しづつ盛り上げていくのがコツでしょうか。
できたら、乾かします。
乾燥して固まったら、ヤスリをかけて、滑らかにします。
あんまりゴシゴシとヤスると高さが減ってしまうので注意です。
。
レリーフの絵柄は自分の好きなようにできます。
抽象的な形もできますし、紋様柄にも出来ます。
私は装飾的なレリーフの下絵もなるべくフリーハンドで描きます。
その方が素朴な温もりのような味わいが出るような気がしまして。
単にきっちりした線が苦手?とも言えますね(^^)。
金箔をはる所にレリーフ(盛り上げた装飾)をしたいときは、先にレリーフを施します。
下地と同じボローニャ石膏の石膏液をレリーフの部分に少しづつ乗せていきます。
少しづつ盛り上げていくのがコツでしょうか。
できたら、乾かします。
乾燥して固まったら、ヤスリをかけて、滑らかにします。
あんまりゴシゴシとヤスると高さが減ってしまうので注意です。
。
レリーフの絵柄は自分の好きなようにできます。
抽象的な形もできますし、紋様柄にも出来ます。
私は装飾的なレリーフの下絵もなるべくフリーハンドで描きます。
その方が素朴な温もりのような味わいが出るような気がしまして。
単にきっちりした線が苦手?とも言えますね(^^)。
2013年07月21日
黄金背景テンペラ画制作工程ー下地ー
「金箔を使う?板絵のテンペラ画ってどういうの?」と最近知り合った人から質問されましたので、久々にテンペラ画の制作工程の説明を。
簡単に順を追って記事を書いてみたいと思います。
まずは、支持体作りから。
テンペラ画は水性なので、水性用の下地ならば大体に描けますが、金箔を張って、刻印をしたりするとなると、支持体は自分で作らなければなりません。
シナベニア合板または共芯の板(厚みは12mm以上)を用意します。
厚みは大事で、薄い板で作ると反ってしまいますので注意です。
1,ウサギ膠を水にひたし膨潤させます。
左がホルベインのウサギ膠で右はイタリアZEECHIで買った膠。だいぶ形状が違いますね。臭いは独特な獣臭です。
2, 膨潤した膠を湯煎して、液体になったものを、板に塗ります。前膠といいます。
よく板を乾かしてから、
3, 石膏液をつくります。
膠液にボローニャ石膏(画材やさんで売っています)を降り入れます。
トロトロの石膏液が出来たら、それをまずは一層目、板に塗ります。
半乾きになったら次の層。その繰り返しで薄く塗っていきます。だいたい13~14層くらい、塗ります。
板に麻布を被せてから石膏液を塗る方法もあります。
日本で売っている良い板ならば布は無しで大丈夫です。
4, そして数日置いて、完璧に乾燥させます。
5, 乾いたら表面を平らにするために、削り鋼パネルで削ります。
表面を木炭で汚すと削れたところがよく分かりますね。
この作業は毎度筋肉痛になります。
写真では片手ですが、とっても堅いので、実際は両手で鋼をしっかり持って手前に引きながら削ります。
この季節、防塵マスクをつけて、ひたすらガリガリと削り作業を1時間~2時間くらいしていると、頭がクラクラしてきます。ちょっと危険ですね(^_^;)
サイドもヤスリをかけて、下地の出来上がり。
よーく表面をライトに照らしてキズがないかをチェック。
もし、気泡などの小さい穴があると、、、それはあんまり良くない状態です。
修復方法もありますが、ひとまずそれはまたの機会で、気泡が無かったこととして進めます。(^^)
つづく。
簡単に順を追って記事を書いてみたいと思います。
まずは、支持体作りから。
テンペラ画は水性なので、水性用の下地ならば大体に描けますが、金箔を張って、刻印をしたりするとなると、支持体は自分で作らなければなりません。
シナベニア合板または共芯の板(厚みは12mm以上)を用意します。
厚みは大事で、薄い板で作ると反ってしまいますので注意です。
1,ウサギ膠を水にひたし膨潤させます。
左がホルベインのウサギ膠で右はイタリアZEECHIで買った膠。だいぶ形状が違いますね。臭いは独特な獣臭です。
2, 膨潤した膠を湯煎して、液体になったものを、板に塗ります。前膠といいます。
よく板を乾かしてから、
3, 石膏液をつくります。
膠液にボローニャ石膏(画材やさんで売っています)を降り入れます。
トロトロの石膏液が出来たら、それをまずは一層目、板に塗ります。
半乾きになったら次の層。その繰り返しで薄く塗っていきます。だいたい13~14層くらい、塗ります。
板に麻布を被せてから石膏液を塗る方法もあります。
日本で売っている良い板ならば布は無しで大丈夫です。
4, そして数日置いて、完璧に乾燥させます。
5, 乾いたら表面を平らにするために、削り鋼パネルで削ります。
表面を木炭で汚すと削れたところがよく分かりますね。
この作業は毎度筋肉痛になります。
写真では片手ですが、とっても堅いので、実際は両手で鋼をしっかり持って手前に引きながら削ります。
この季節、防塵マスクをつけて、ひたすらガリガリと削り作業を1時間~2時間くらいしていると、頭がクラクラしてきます。ちょっと危険ですね(^_^;)
サイドもヤスリをかけて、下地の出来上がり。
よーく表面をライトに照らしてキズがないかをチェック。
もし、気泡などの小さい穴があると、、、それはあんまり良くない状態です。
修復方法もありますが、ひとまずそれはまたの機会で、気泡が無かったこととして進めます。(^^)
つづく。
2013年07月03日
七月の独り言
気づけば、もう七月。
梅雨はまだあけないようですね。
先月は、帰国日の翌日から教室の仕事が始まり、画商さんからの追加の作品注文が入り…冷汗。
パッと現実に戻る。
でもとても有難いこと。
作品の締め切りがあると、留学後みたいな浦島太郎状態にはならず、
ボンヤリ旅の追想に浸ることもなく、相変わらず焦焦と制作中。
すぐに時差ボケ天然ボケになる私には良いのかも?
でも暑くなって、湿気も多く、テンペラ画の下地作りにはあまり向かない季節になってきました。
先日ふと耳にした、テレビから流れたフレーズが気になります。
「物語をつくるのは人間の本能。混沌とした世の中を整理するため、人は常に物語る」
これは、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の絵から着想し、書かれた小説(映画にもなった)作者の言葉。
そして、先日観に行った東京都美術館のレオナルドダヴィンチ展では、レオナルドの愛読書が何冊か展示されていました。
当時、出版された貴重な蔵書の中に、イソップ物語があり、「あ、そっかぁダヴィンチもインスピレーションの源は…」と嬉しくなりました。
コトバからうまれる絵。絵からうまれる言葉。
物語は夢。
夢はその人それぞれの頭の中にあって、それはその人の見てきたもの、感じてきたもので生み出される世界は変わる。
ある、一つの絵がその人の深いところへ向かう扉を開けるきっかけになったら、凄いこと。
自分自身でも気づかない、奥深くに眠るイマジネーション。
それは、観る人の数だけある、無数の物語。
物語は夢、
夢は希望、、。
希望は人を救う、、と、いいなと思う。
梅雨はまだあけないようですね。
先月は、帰国日の翌日から教室の仕事が始まり、画商さんからの追加の作品注文が入り…冷汗。
パッと現実に戻る。
でもとても有難いこと。
作品の締め切りがあると、留学後みたいな浦島太郎状態にはならず、
ボンヤリ旅の追想に浸ることもなく、相変わらず焦焦と制作中。
すぐに時差ボケ天然ボケになる私には良いのかも?
でも暑くなって、湿気も多く、テンペラ画の下地作りにはあまり向かない季節になってきました。
先日ふと耳にした、テレビから流れたフレーズが気になります。
「物語をつくるのは人間の本能。混沌とした世の中を整理するため、人は常に物語る」
これは、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の絵から着想し、書かれた小説(映画にもなった)作者の言葉。
そして、先日観に行った東京都美術館のレオナルドダヴィンチ展では、レオナルドの愛読書が何冊か展示されていました。
当時、出版された貴重な蔵書の中に、イソップ物語があり、「あ、そっかぁダヴィンチもインスピレーションの源は…」と嬉しくなりました。
コトバからうまれる絵。絵からうまれる言葉。
物語は夢。
夢はその人それぞれの頭の中にあって、それはその人の見てきたもの、感じてきたもので生み出される世界は変わる。
ある、一つの絵がその人の深いところへ向かう扉を開けるきっかけになったら、凄いこと。
自分自身でも気づかない、奥深くに眠るイマジネーション。
それは、観る人の数だけある、無数の物語。
物語は夢、
夢は希望、、。
希望は人を救う、、と、いいなと思う。