搬出作業を終えて除夜の鐘

2013年12月21日

突然の、

先日、獅童さんのお母様、陽子さんの急逝を聞き、告別式に参列した。

通夜、告別式とずっと、冬の冷たい雨は降り続いて、全然やまなくて、それは涙みたいで、胸が苦しくなった。

陽子さんとは10年くらい前からのお付き合いで、獅童さんがまだそんなに有名でも無く、浅草の新春歌舞伎に出演されていた頃からだった。
いつも、会うと少し早口の明るい口調で、近況を面白おかしく話し、必ず何か、刺繍の入ったハンカチや手拭いなどの小さなプレゼントを下さった。
私と妹はいつも、天真爛漫パワーに圧倒されつつ、その人柄に甘えていた。

獅童さんにとっては母親という存在だけでなく仕事面でのサポートは凄くて、陽子さんが居なくなるのは、半身をもぎ取られることの様に辛いと思う。

陽子さんは、私がまだ絵描きとして歩き始めたばかりの頃に、絵を買ってくれたり、立派な胡蝶蘭を個展会場に送ってくれたり、私のヘタッピなイラストを気に入ってくれたり、、、今思えば、本当に沢山のお心遣いばかりをして貰っていた。

敷居が高いと思っていた歌舞伎を、私達の目線で接し、低いかのようにして招き入れてくれて、日本の伝統芸能の世界を教えてくれた。だから、私達にとっては有名な歌舞伎役者さんと同じくらいに、重要な方なのだ。

いつまでも元気で変わらない、そんな印象だった。何時でも会えると思っていた。

もう、二度と会えない存在になってしまって、私も妹も正直、今の気持ちを整理出来ない。

「いつかまた」は絶対にあるわけじゃない。

時間を戻すことが出来るなら、いっぱい御礼を言いたい。

本当に色々とありがとうございます、と。







kirinrin713kumiko at 22:59│Comments(0)無題 

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